かわせみの生活 ブログ / 和の暮らし 一期一会

伝統的な和のアイテム、文房四宝、四季折々の自然。忘れかけた古きよき日本の姿を、かわせみの視点でご紹介。
和文化の中で愉しむ密かな一期一会は、かわせみの創作の原点です。

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2016.04.29 Friday

和鏡&書 コラボレーション企画展 展示風景 Vol.2/紅椿それいゆ

【和鏡&書 〜ひかり いのり〜】企画展
引き続き、Vol.2ではかわせみのソロ作品をご紹介します。

テーマである「光」と「祈り」をイメージした作品を中心に、
すべて初披露となります。

Vol.1はこちら >>>



※サイズ表記は紙の寸法です。




「雲母 〜きら」 (半切1/2)

額の下部にブルーとシルバーの箔を散らしました。
施してくださったのは、伝統工芸士の村田絋平氏。





「掌」 (縦200×横125mm)

個性的な丸額を使い、書とともに懐の広さを表現しました。





「般若心経」 (半切)

私のソロの中では、この作品がメインとなります。

目指したのは懐素の「狂草」。
草書を多用し、かわせみオリジナルの「般若心経」を完成させました。

一枚書き上げるのに約40分。
全神経を集中させ、お経を唱えるように筆を走らせました。





展示風景。

手前右の作品は「空」。
クリアなアクリルにしつらえ、スタイリッシュに。
和洋、どんな空間にも合う作品です。





「ただ祈る」 (縦300×横600mm)

思い切って余白をきかせ、
モノトーンの額装でシンプルに仕上げた作品。





「凛」 (半切1/3)

旧作ですが、展示は初めて。
ずっと手元に残していたお気に入りの作品です。





「輪廻」 (半切1/4)

勢いよく書き上げました。

米桑&竹のフレームに、鶯色の正絹地。
こだわりの額装です。





「花散里の句」 (半壊紙)

月影の
宿れる袖はせばくとも
留めても見ばや
あかぬ光を     
<源氏物語 第十二帖 須磨>


今回、仮名の作品にもチャレンジしました。

花散里から光源氏への恋の歌。

恋は祈り。
淡いピンク色の料紙に、切ない想いを優しくしたためました。





「種田山頭火の詩」 (二曲屏風)

山あれば山を観る
雨の日は雨を聴く
春夏秋冬      
あしたもよろし
ゆふべもよろし

卓上の小さな屏風に、3色の紙で彩りよく仕上げました。

山頭火の境地を書で表現するのは、なかなか難しいことですが、
奇をてらわず、素朴な書風を目指しました。







ご観覧くださった皆さま、
楽しんでいただけましたでしょうか。
お心に、響きましたでしょうか。

お忙しい中、お運びくださいまして本当にありがとうございました。

この場を借りて、心よりお礼申し上げます。






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2016.04.28 Thursday

和鏡&書 コラボレーション企画展 展示風景 Vol.1/紅椿それいゆ

京都のギャラリー「紅椿それいゆ」の企画展として、
4月8日〜17日の会期で開催させていただいた【和鏡&書 〜ひかり いのり〜】。

「魔鏡」を制作される日本唯一の和鏡師・山本晃久氏の作品と、
川瀬みゆきの書が出会い、これまでにない合作が生まれました。

展示のメインとなった「錫の書」は、
山本氏の工房を初めてたずねた際、思いがけず完成した意表を突く作品。

今回、制作を進める中で、まさかの出来事が色々とおこりました。

その予期せぬものづくりが楽しくもあり、不安でもありましたが、
私にチャレンジの場を与えてくれた合作たちは、
結果、多くのご観覧の方々に興味を持っていただきました。

展示風景Vol.1では、和鏡&書のコラボレーション作品を中心にご紹介します。





和鏡の原料「錫」で書いた「月」。

錫を高温で溶かし、“るつぼ”から地面に流して書した作品。
月のクレーターを思わせる表面の凸凹、飛び散りやほとばしりは、
あるがままにまかせた自然の造形です。

文字の背景となるパネルは、
西陣織の箔職人・村田絋平氏(伝統工芸士)が手掛けたもの。

私と同じ大津市内に工房を構える村田氏。

打ち合わせのため何度も工房へ足を運び、
色柄、デザインを綿密に相談しながら、
イメージ通りのパネルを作っていただきました。





同じく錫の書「月」。

この背景パネルも村田氏によるもの。
深いグリーンで神秘性を醸しました。





こちらは「光」。

アクリルパネルに錫の書を貼り込み、透明感のある「光」を表現。
壁面に映り込んだ影が、作品に立体感を与えてくれます。





「太陽」をイメージした山本氏の鏡作品。
真鍮製です。

直径35センチ以上もある大ぶりの鏡はインパクト満点。
対面にある作品が映り込むのも、予想外の展開でした。





こちらも山本氏の作品「月の満ち欠け」。

紺碧のパネルに浮かぶダイナミックな鏡のしつらえが印象的です。





展示風景。

手前の2作品が昼のイメージ、奥の2作品が夜のイメージ。

照明デザイナーによるライティング効果で、
作品の一つひとつが美しく際立ちました。





和鏡&書のコラボレーション作品「心月」。

「心月」とは禅の言葉で、「月のように澄んだ心」という意味。

冴えた鏡に呼応するよう、書はシャープに書き上げました。
扇面の料紙を縦に使っているのがポイントです。

背景のブラックBOXは、大阪の村上紙器工業所に製作していただきました。





同じく「宙」。

無限の宇宙をイメージした書、惑星のような3種の鏡。
ひとつのBOXに、壮大なロマンが詰まっています。





山本氏の作品「魔鏡」。

裏側が鏡になっており、光を反射させると、
壁面に神仏像が浮かび上がります。






Vol.2へ続く >>>





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2015.03.16 Monday

細見美術館 琳派のきらめき/琳派400年記念

現在、京都高島屋にて開催中の「細見美術館 琳派のきらめき」。
早速いってまいりました。

今年は「琳派400年YEAR」。
とりわけ京都では、各所で琳派がテーマのイベントが目白押し。
盛り上がりを見せています。

琳派コレクションで名高い細見美術館の所蔵品が、
ずらりと並ぶこの展覧会。

琳派の始祖 本阿弥光悦、俵屋宗達に始まり、
尾形光琳、酒井抱一から神坂雪佳まで、
時代の流れと画風の違いをつぶさに鑑賞できます。

普段、細見美術館でもあまり展示されない希少な逸品も惜しげなく。

表装の美しさも圧巻です。

ぜひお運びくださいませ。




京都展のあと、大阪・横浜・日本橋の高島屋へと巡回します。

大阪展はチケット入手可能です。
近々かわせみと会う機会のある方は、進呈しますのでおっしゃってください。


【琳派400年記念 〜細見美術館 琳派のきらめき〜】

 ・大阪高島屋/4月1日(水)〜12日(日)

 ・横浜高島屋/4月15日(水)〜27日(月)

 ・日本橋高島屋/4月29日(水・祝)〜5月11日(月)







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2014.04.12 Saturday

ふたり展 展示風景 Vol.3

京焼・伊藤南山&書・川瀬みゆき「ふたり展」 (3月22日〜30日/於 紅椿それいゆ)、
展示風景の3回目です。

ギャラリーの奥はウッドウォールの趣ある空間。
伊藤南山先生は、こちらの展示室に多数の作品をご披露されました。

私の作品は、「書のギフトBOX」を7点、
そして、第2のメイン作品「華」を展示させていただきました。




“プレゼントとしての書”をかたちにした「書のギフトBOX」。
手前の「凛」は先月、大阪日日新聞でご紹介いただいた作品です。

大判の「貼箱」を額に見立て、書をおさめて壁面にディスプレー。
フタを閉めれば「書のギフトBOX」に。

大切な方へ、もしくは自分のために、「書を贈り、書を飾る」。
そんなテーマでつくり上げました。
オール新作です。

かわせみ仕様のオリジナルBOXを手づくりしてくださったのは、村上紙器工業所さん。
ブラックのクールな「貼箱」は一見シンプルですが、
細部にまで手を尽くした完成度の高い仕上りで、耐久性もあります。


☆「書のギフトBOX」の詳細はこちら >>>




「心如水」(こころみずのごとし)




書とともにディスプレーされた伊藤南山先生の器たち。
色鮮やかでモチーフも愛らしく、見ているだけで心浮き立つ作品です。

ちなみに、南山先生のいちばんお好きな色はピンクだとか。

カラフルな京焼とモノトーンの書。
際立つコントラストが意外にもしっくり溶け合い、
空間の中でお互いを引き立てていました。




器は茶道茶碗をはじめ、日常使いのお茶碗やコップ、お皿、小物入れなど多種多様。

最奥に見える書が「華」です。




ウッドウォールにガラスのランプシェード。
趣のある温かな展示室は、紅椿それいゆご自慢の空間です。

ランプシェードは、北海道在住のガラス作家、高臣大介さんの作品。
ギャラリーのインテリアとして、常設されています。

手前の書は、篆書の「日新」(ひにあらた)。




すべて違うデザインのランプシェードです。

その奥の書は「宙」(ちゅう)。
私のお気に入りの作品。




草書の「無」。

シルバーのメタリックの墨液で揮毫しました。




行書の「侘寂」(わびさび)。

青墨を使用。
一気に書き上げた二文字を、連綿の途中で紙を真っ二つに切り、
ディスプレーに変化をつけました。




空間全景。
自然木のテーブルや棚板も、展示の雰囲気づくりに欠かせないアイテムです。




ギャラリーのシンボル、紅椿。

展示初日にはまだ硬い蕾でしたが、最終日には真紅の大輪に。
まるで「ふたり展」の盛会を祝してくれているようでした。

9日間の会期中、人の足が途切れることなく、
たくさんのお客様にお運びいただきました。

改めまして、お礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

多くの方々に支えられていることを忘れず、
これからも精進・鍛錬してまいります。

今後ともかわせみをご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。







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2014.04.05 Saturday

ふたり展 展示風景 Vol.2/書&辻が花

京焼・伊藤南山&書・川瀬みゆき「ふたり展」 (3月22日〜30日/於 紅椿それいゆ)、
展示風景の2回目です。

メイン展示「書&辻が花」のコラボレーション作品をご紹介します。




「一盃千萬春」(いっぱいせんばんしゅん)

“一盃(お酒)で限りない春の気分”という意味。
中唐時代の文学者、権徳輿(けんとくよ)の詩句です。
草書体で書き上げました。

会期中、日本酒の会、茶懐石の会といったイベントも行われ、
それにちなんで作品のテーマを「春のほろ酔い」としました。

スポットライトにより、写真では作品本来の色調が出ておりませんが、
書は青墨を使ってます。
表装の布は、少し紫味のある大人びたピンク色です。




絞りのモチーフは「瓢箪徳利」(ひょうたんとっくり)。
早春を思わせる初々しい若草色です。

無病(六瓢)息災のお守りとされる「六瓢箪」の意味も込め、
6つの瓢箪をあしらいました。

陶器の軸先もピンクとグリーンのツートンカラーです。

ほろ酔いで上機嫌、頬がふんわりと紅潮したような春の情景をイメージしました。


☆布地(絞り染め)の詳細はこちら >>>

☆辻が花染め工房「絵絞庵」 >>>




伊藤南山先生の色鮮やかな水差し、お茶碗と共に展示させていただきました。

京焼と書、そして辻が花の絞り染め、
異文化のコラボレーション、色彩の競演です。


次回のブログでは、ウッドウォールの空間展示をご紹介します。







鮮やかな色彩と、巧みな「交趾」(こうち)の技法による文様が素晴らしい、
伊藤南山先生の茶道具たち。



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2014.04.03 Thursday

ふたり展 展示風景 Vol.1

京焼・伊藤南山&書・川瀬みゆき「ふたり展」 (3月22日〜30日)、無事に終わりました。

会場は、京都・千本三条下ルのギャラリー「紅椿それいゆ」。
9日間で約160人のお客様にお越しいただきました。

お運びくださった皆様、この場を借りてお礼申し上げます。
誠にありがとうございました。

作品の内容と会場風景をご紹介いたします。




DMの題字「ふたり展」の原書をエントランスに展示。

紅椿それいゆは、エントランスを入るとホワイトキューブのクールな空間、
その奥が、ウッドウォールの趣ある空間となっています。




「春夏秋冬」

草書です。
アクリル額でモダンに。




こちらは春夏秋冬をイメージした一文字書。
「萌」「彩」「燃」「星」、4点の連作です。

額のカラーも四季をイメージしました。




この壁面は、茶道にちなんだ作品たち。

篆書の「人盡楽」(ひとことごとくたのしむ)、
その奥が、草書の「和敬清寂」(わけいせいじゃく)です。




色とりどりの丸額に展示。
背景となる布のカラーは、文字の雰囲気に合わせてセレクトしました。




コーナーのディスプレイ棚には、今年の干支「馬」の作品を。

赤系のメタリックの墨液で揮毫しました。
背景は淡いピンク。

手前左にある桜のお皿は、伊藤南山先生の作品。
器と書、春色のコーディネートです。


次回のブログでは、ふたり展のメイン展示「書&辻が花」のコラボ作品をご紹介します。







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2013.09.15 Sunday

かわせみの学校 てん刻展 「森羅万象 〜はんこの風景〜」/終了報告

かわせみの学校 てん刻展「森羅万象 〜はんこの風景〜」。
9月14日(土)、無事に閉会いたしました。

会場の平岡珈琲店には、予想をはるかに上回るたくさんのお客さまにお越しいただき、
芳名帳は2冊に及びました。

一同、感無量でございます。

お運びくださった皆さま、誠にありがとうございました。
この場を借りて、お礼申し上げます。

会期中、なにかと慌しく会場の様子をご紹介できませんでした。
展示は終わりましたが、作品の一部をお披露目します。




今回は私を含めて12名が参加。
作品は32点でした。




額装は一人ひとりのセンスによるもの。
すべて違うデザインです。

バリエーションに富んだ額を観るのも楽しい!

そんなご感想も頂戴しました。




かわせみの作品「森羅万象」。
展覧会のタイトルに採用した作品です。

真ん中の赤丸は「太陽」をあらわし、
右上から時計まわりに「森羅万象」の甲骨文字を刻んでいます。
珍しい変型石に、黒の印泥を使用。

“太陽をめぐる万物すべてのもの”

これが作品のテーマです。

今回の展示は生き物や植物など、
文字以外のモチーフもたくさん登場したので、
展覧会のトータルイメージを「森羅万象」の言葉に重ね合わせました。




こちらは私の雅号印「碧水」。
5センチ角の石に、余白を大胆に生かした力強い白文です。




私は書道メインの作品も出品させていただきました。
草書で「行雲流水」。
丸い印も同字です。

背景に使った若草色の布は、辻が花染め工房「絵絞庵」さんのハンケチ。
葵の柄の絞りが入っています。

文字のイメージから、全体を爽やかな雰囲気に仕上げました。

額装は、堺・諏訪森の「栄造」さんにてオーダー。
生徒さんの作品も含め、今回の展覧会では栄造さんに大変お世話になりました。

人さまに観ていただくために、作品をつくる、飾るという制作は、
重責を感じながらも、とても充実した時間でした。

たくさんのお客さまがご来場されたことにより、
篆刻に興味を持つ方の多さを実感するとともに、
頂いたお言葉の一つひとつを大切に、有り難く受けとめました。

やり遂げた達成感と積み上げた経験を励みに、
一同、また新たな作品づくりに取り組んでまいります。

これからも、「かわせみの学校」をどうぞご贔屓に。

ありがとうございました。







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2013.08.27 Tuesday

かわせみの学校 てん刻展 「森羅万象 〜はんこの風景〜」/開催スタート!

かわせみの学校 てん刻展「森羅万象 〜はんこの風景〜」。
8月26日(月)よりスタートしてます!

古代の文字から季節のモチーフまで、
12名の個性を石に刻んだバラエティーあふれるてん刻展です。


【会期】 2013年8月26日(月)〜9月14日(土)

【会場】 平岡珈琲店 

 大阪市中央区瓦町3ー6ー11/TEL 06ー6231ー6020
 [月〜金] 7:30〜17:00/[土] 7:30〜13:00/日・祝定休
 
 ※地下鉄御堂筋線「本町駅」1番出口から北へ徒歩3分 地図>>>


【主催】 かわせみの学校 川瀬みゆき(号:碧水)

【出品者】 (あいうえお順)

 上田昌利、遠藤悦代、川口幸恵、川瀬みゆき、川中由美子、小濱田薫
 竹本理恵、中田眞城子、中田美香、早川由利子、古田玄舟、山田友紀




展覧会のタイトルに採用した「森羅万象」の作品。
かわせみ作です。

ゴツゴツとした変型の石に、甲骨文字を刻みました。
印泥は「黒」を使用。




こんな作品たちを展示してます(写真は設置前)。

額のデザインも一つひとつ異なります。




作品の設営にご協力いただいた平岡珈琲店のマスター、小川さん。

展示のレイアウトにずいぶん悩みましたが、
マスターと一緒に4時間かけて根気よく設置した甲斐があり、
最後には、納得のいくディスプレーとなりました。

長時間お手伝いいただいて、本当にありがとうございました。




ゆっくりと珈琲をのみながら、
さまざまな「はんこの風景」をお楽しみください。

皆さまのお越しをお待ちしております。


 
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2013.05.04 Saturday

志村ふくみ・志村洋子 作品展 「しむらの色 KYOTO」

人間国宝の染織家、志村ふくみさんと、長女の志村洋子さんの作品展が、
京都・岡崎にある細見美術館で5月6日まで開催されています。

私は先月、かわせみ書道サロンの帰りに前期展示を、
そして昨日、後期展示も鑑賞させていただきました。




植物染料にこだわった自然由来の糸を使い、
独自の芸術的な織物を長年にわたって制作されているお二人。
今回の展示は紬の着物が中心です。

夜の湖、秋霞、野原、水面、雪景色……。
さまざな情景を織り上げた作品は、
えもいわれぬ幽玄なグラデーションを呈し、
吸い込まれるほどの奥深さを感じます。

染料の素材は、藍、紅花、梔子、刈安、臭木、玉葱など。
自然界から取り出した色は、こんなにも美しいものかと、心奪われました。

今は嵯峨野のほうに工房を構えておられますが、
先月、芸術体験を通して学ぶ場「Ars Shimura(アルス シムラ)」を設立。
さらに本日(5月4日)、「色の世界をもっと身近に感じてほしい」との思いから、
ギャラリーもオープンされました。

場所はいずれも京都の芸術エリア、岡崎の地です。




「GALLERY FUKUMI SHIMURA」

細見美術館からもほど近い、神宮道沿いにあります。
お洒落なブティックのような佇まい。
着物だけでなく、スカーフや袱紗など、小物類の販売も。

そして昨日、ギャラリーのオープンを祝したレセプションが、
細見美術館にある「CAFE CUBE」にて行われ、私もご招待いただきました。

ふくみ先生89歳、今なお第一線でお仕事され、
かくしゃくとしたお話ぶりに凛とした立ち姿、
それでいて上品な、実にお優しい佇まいを醸しておられます。
あの美しくも力強い色彩は、お人柄からにじみ出るものなのでしょう。

各界からの熱烈なファンが多いのもうなずけます。
レセプションでは、ふくみ先生の着物をお召しになったご婦人も多数おられました。




レセプションの前にはふくみ先生・洋子先生のご講演を拝聴したり、
プレオープンのギャラリーを見学したり、細見美術館での展示を鑑賞したり、
「しむらの色ワールド」をたっぷり堪能させていただきました。

何よりも、人間国宝の方と初めてお話できたのが一生の思い出。

私は足元にも及びませんが、こんな風に歳を重ねられたら素敵だなと、
憧れを抱きつつ、たくさんの刺激も頂戴しました。

ふくみ先生・洋子先生、お招きくださった細見美術館のスタッフさま、
豊かな時間をご提供いただいて、本当にありがとうございました。







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2013.04.28 Sunday

世界を魅了した「青」 ―浮世絵名品展/芦屋市立美術博物館

「青」といえばかわせみ。
私のテーマカラーでもあります。

観る人に鮮烈な印象を与える「青」の魅力を、
浮世絵を通して楽しめる展覧会が今、芦屋市立美術博物館にて開催されています。

日本美術に詳しい知人からチケットを頂戴したので、先日行ってまいりました。




初めて訪れた芦屋市立美術博物館。
アプローチには芝生の石庭があり、いい感じ。

平日だったので、人はまばら。
ひっそりゆっくりと堪能してきました。

鈴木春信・喜多川歌麿の「露草青」、東洲斎写楽の「藍」、
葛飾北斎・歌川広重の「ベルリンブルー」。

時代の流れとともに、青色絵具の素材も変遷し、
浮世絵の有りようも変化していきます。

展示作品を年代順に追っていくと、「青」の色味がどんどん鮮やかになり、
奥深さも加わって、表情が充実してゆくその移り変わりが興味深い。

退色しにくい「ベルリンブルー」が日本に登場してからは、
浮世絵師たちもさかんに取り入れ、数々の傑作が生み出されてきました。




その傑作のひとつ、葛飾北斎「冨獄三十六景 神奈川沖浪裏」。
(ロビーにて撮影)

誰もが一度は目にしたことのあるこの有名な浮世絵も、
精度のよい初期刷り作品が拝見できます。

深い深い海の「青」は、「ベルリンブルー」の効果です。

とりわけ「青」は、芸術性を高める色彩。
浮世絵に「青」が入ると、モダン度が一気に上昇します!

作品点数も予想以上に多く、見応えたっぷりの展示でした。

曲線を生かした空間デザインとやわらかな照明が心地よく、
ゆったりとした時間を過ごすにはおすすめです。

会期が終わりに近付いてますが、ご興味のある方はぜひお運びくださいませ。


◆世界を魅了した「青」―浮世絵名品展

 会期/5月6日まで 10時〜17時
 場所/芦屋市立美術博物館 http://ashiya-museum.jp/

 

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