かわせみの生活 ブログ / 和の暮らし 一期一会

伝統的な和のアイテム、文房四宝、四季折々の自然。忘れかけた古きよき日本の姿を、かわせみの視点でご紹介。
和文化の中で愉しむ密かな一期一会は、かわせみの創作の原点です。

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2017.04.29 Saturday

オリジナル表札 筆文字 × 箔

このたび、かわせみプロデュースのオリジナル表札が完成しました。

クライアントは、大阪・枚方市に新築された高田様。

「世界にひとつだけの作家ならではの表札を」

そんなご要望に応えるべく、
筆文字×箔パネルのコラボレーションを企画しました。

テーマは『四季』。

季節に合わせてデザインをチェンジできる「着替える表札」です。

筆文字の背景となる箔パネルを手掛けてくださったのは、
伝統工芸士の箔職人、村田絋平さん。
京都・西陣織の帯の引箔技法を得意とする職人さんです。

春は桜、夏は新緑に滴る雨露、輝く錦秋、冬の星空…

四季をイメージした4種類の箔パネルを、
入れ替え可能にした設計です。

 

春バージョン。

春霞に浮かぶ、やさしい桜の風景です。

透明なガラスに私の筆文字を彫刻しています。
(ガラスのサイズは150×150mm)

施主様のリクエストにより、
「高」は草書体で書かせていただきました。

 

夏バージョン。

あぶくのような、爽やかなグリーンの水滴です。

 

秋バージョン。

夕陽に照る錦秋です。
 

冬バージョン。

澄んだ空気に輝く神秘的な星空です。
 

打ち合わせを重ね、村田絋平さんに作っていただいた四季のパネル。

図柄は、西陣定番の真綿や蜘蛛の巣柄、茶碗に見る油滴天目柄、
琳派の“たらし込み風”など、実に多彩!

小さな画面の中に、京都の伝統の技が凝縮しています。

以上の写真は納品前、当アトリエにて撮影したものですが、
その後、エントランスに設置した写真が施主様より届きましたのでご紹介します。

 

季節を先取りして、夏バージョンで着飾っておられます。
 

表札での使用以外に、箔パネルだけのディスプレーもOK。

日本酒好きの施主様が集めたぐい呑みとともにしつらえ、
お洒落な趣味のコーナーをつくられました。


ものづくりの楽しさを存分に味わえた表札づくり。
素敵なお仕事をご用命くださった高田様、
巧みな職人技を発揮してくださった村田さんに感謝いたします。

どうもありがとうございました。

 

 

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2008.11.13 Thursday

表札 筆文字 Vol.5 「設置」/山本邸

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先日、書かせていただいた山本邸の表札
こんなふうに設置していただきました!



山本さんが携帯で撮られた写真を拝借。

「野ざらしにするのがもったいなくて(笑)、
しばらくお部屋に飾ってました!」と山本さん。
でも実は、石の門柱に設置するのが難しかったらしく、
どうやって取り付けようかと、試行錯誤をされていたようです。

苦労して付けていただいて、どうもありがとうございます。
雨風に打たれても、そのシミやキズが味わいになるといいですね。

住まいとともに年輪を重ねる木の表札。
山本邸の顔として、どうか末永く、可愛がってあげてください。

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2008.07.24 Thursday

表札 筆文字 Vol.4 「完成」/山本邸

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材質選び→下書き→木材の表面処理を経て、いよいよ揮毫へ。
ぶっつけ本番で挑んだ山本邸の表札、完成しました!



名前のどこかに個性を表現したいと思い、
「山」に篆書(てんしょ)の雰囲気を盛り込んだ筆文字。
下書きの段階で7種類の書体を提案し、
その中から山本さんご自身が選ばれた文字です。

「本」も篆書風にしようかと思いましたが、
読みづらくなるのと、クセが強くなりすぎるのでやめました。

毎日見る表札は、スタンダード&シンプルがベスト。
山本邸では、それをベースにしながら、ちょっとした遊び心をプラスして、
オリジナリティーを匂わせています。
木材の表面処理も念入りに行ったので、墨のにじみもまったくありません。

7種類の下書きでは、楷書や行書っぽい筆文字も提案しました。
私からどれかをおすすめするのは避け、
「感覚で選んでくださいね!」とお伝えしただけで、あとは山本さんにおまかせ。
でも、私の中では「これが一番」という筆文字があったのですよね。

今回の表札は、その一番の筆文字を、山本さんが選んでくださいました。

今週末、26日(土)の篆刻教室へ参加されるので、
その時に、手渡しする予定です。


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2008.07.23 Wednesday

表札 筆文字 Vol.3 「木材加工」/山本邸

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少し間があきましたが、引き続き、山本邸の表札。
(Vol.1はこちら>>>  Vol.2はこちら>>>



山本さんが選んだ木材はこれ。表皮を残した桜。
薄い色味が初々しいですね。
厚みは4センチほど。

さて、名前を書く前に、ひと仕事。
墨がにじまないよう、木材の表面をフラット&ツルツルに加工しなければなりません。
近所のコーナンへ行ってみたところ、表面の加工はやっていないとのことで、
これはもう、自分でするしかありません。



準備したのは、サンドペーパー(400番と1000番)、「との粉(とのこ)」。

まずは400番の粗めのサンドペーパーで木の表面をざっくりと削ったあと、
細かい1000番で整えます。そのあと、「との粉」を使用。

との粉とは、さらさらの土のような微粉末で、木の目地を埋める役目をしてくれます。
粉末を水で溶き、ペースト状に練ったものを、布を使って木の表面にすり込んでいきます。



手前がとの粉を練ったもの。
乾くのが早いので、手早くすり込まねばなりません。
これで、木の目地がとの粉によって埋まり、フラットになるというわけです。
ペースト状のとの粉は濃い茶色ですが、
木材にすり込んでも色味が変わるようなことはなく、
天然の木の風合いはそのままです。

木材には、目には見えないほどの細かなミゾがたくさんあります。
このミゾをなくす処理をしていないと、
筆文字を書いたとき、墨がミゾに入ってにじんでしまうんです。



今回使用する墨は、開明の「木簡墨(もっかんぼく)」。
木の表札や、お盆によく見る塔婆を書くのに適した墨。
ドロッとした濃墨で、にじみが抑えられるうえに、耐水性もあります。

これで、準備は万全。
次回はいよいよ完成品のご紹介です。


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2008.07.12 Saturday

表札 筆文字 Vol.2 「下書き」/山本邸

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本日は、山本邸の表札の下書き。
(Vol.1はこちらをご覧ください)

依頼された当初、「酔っぱらったときの筆文字」とか、
「隷書体(れいしょたい)風」とか、
その時の気分で思いつくままにご希望をだされていましたが、
最終的には「おまかせ」にしていただきました。



木の輪郭からわざとはみ出させるのも勢いがあっていいなぁ…、
金文(青銅器に刻んだ中国の文字)の「山」は、絵文字みたいでかわいいなぁ…、
なんて思いながら、山本さんをイメージして50枚ほど書いてみました。

うち、7つに絞り、その中から山本さんにお気に入りを選んでいただきます。

さて、山本さんはどんな書体を選ばれるか。
次回へ続く…。


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2008.07.09 Wednesday

表札 筆文字 Vol.1 「材質選び」/山本邸

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書道家として、誇りを持ってのぞめる仕事のひとつに、
「表札」の揮毫があります。

「表札」は、まさしく家の顔。
どんな「表札」を掲げるかで、住人の個性、生き方までも見透かされてしまうから、
「表札」って、ほんとに奥が深い。
それに、毎日見るものですから、飽きがこない文字、
見ていて気持ちのいい文字が、当然求められるわけです。

そして先日、「表札を筆文字で書く」という大役を仰せつかった私。
依頼してくださったは、東大阪市にお住まいの「山本さん」。
最近、一戸建てを購入されたそうです。

「平凡な建売なので、せめて表札くらいは個性的に」とおっしゃる山本さん。
そうですよね、自分の城ですもの、
「とびきりいいのをご一緒に作りましょう!」と、即座にお引き受けしました。

依頼されてから、家の近所の表札を見て回ったり、
表札屋さんのホームページをのぞいてみたり、
東急ハンズへ行ってみたりと、まずは予備知識を頭の中へ。

書体も重要ですが、表札は材質も命。
さて、どんな素材に書こうか…。
山本さんともずいぶん相談した結果、
やはり当初からご希望されていた「天然木」に落ち着きました。

木材の調達からまかせていただき、早速取り寄せたのがこちらの木。



奈良県吉野郡川上村から届いたもの。
この地で林業をされている書道つながりの友、土井さんのセレクトです。

できるだけ木目が目だっているもの、四角だけでなく変型も、
そしておおよそのサイズを指定し、あとは「木材のプロ」におかませ。
「5枚ほど見繕ったよ!」と土井さんから電話をいただきましたが、
届いたダンボールを空けてみると、8枚も入っておりました。

桜、杉、ケヤキ、トチ…。
一枚一枚、微妙に異なる美しい色のグラデーション、
波紋が広がったような年輪、なめらかな手触り。
たった今、山から伐りだしてきました!といわんばかりのみずみずしさで、
新聞紙に包まれた中から取り出してみると、
うちの和室に天然の木の香りが漂い始めました。
香りをかぎ、木肌に触れていると、心が落ち着くのがわかります。

手前は桜で、木の皮をあえて残したもの。
どれも素晴らしい材質で、天然木が好きな私としては、
もう、うっとりするばかり。
さすが林業の聖地、川上村産。

早速山本さんへ連絡し、現物を見ていただくことに。



木材を選ぶ山本さん。
6日(日)の「かわせみの学校 篆刻教室」にご参加くださったので、
講座終了後、私の車の横で店びらき。
実は「」さんの駐車場なのであります。
(場所を拝借してすみません。。。)

さて、どんな「表札」ができますやら。
続きは後日。


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